一乗顕密仏教センターについて 頂礼本師釈迦尊! 釈迦牟尼世尊御一代の教説は、それぞれ違う根性を持った衆生を化度する為に、諸大、小、顕、密の多くの宗派...
頂礼本師釈迦尊!
所謂一乗とは、経論には多く開示され、言い回しは違えど、其の真意は同じであり、即ち、無上、了義、究極の義であります。つまり、諸仏千経万論や無量の法門は、善巧方便による無数の教えがありながらも、最終的には必ず本懐の教えに至り、一切の衆生を無上で究極の道に帰依させるものである。故に頂点の極みはただ一乗にあり、そこに至る道が多く有っても差し支えありません。このことから、大小顕密の諸宗は互いに相違するものではなく、隔たりなく融合しているものであると、ご理解頂けるでしょう。
末法の時代に当たり、聖なる浄土から遥か遠く離れ、人々の心は塞ぎ覆われ、闘争は頑強であり。修行者は上辺だけで実質を疎かにし、ますます派閥にとらわれた偏見が深まり、宗派間の対立も過熱し、大小乗が互いに攻撃し合い、顕密教は互いに排斥し合い、釈尊の本意に大きく反しており、非常に嘆かわしいことです。更には、宗派の衝突が原因で宗派間に疎隔が生じ、教法の伝承が途絶えてしまう恐れがあります。若し一つの教法が失伝したならば、その教法に合った衆生が化度し難くなってしまいます。聖なる教法がこの様に衰退する様をみると、仏弟子の皆さんは心が痛むのではないでしょうか?
このような現状に面し、これまでに多くの高僧大徳は、仏教諸宗は実は相違するものではなく、仏弟子は互いに和合し、敬い合うべきで、宗派間に疎隔があってはならないという開示をしました。仏教各宗派が団結し和合され、諸々の邪見及び誤解を取り去り、歴代伝承祖師の開示を受け継ぎ、釈迦牟尼仏の出世の本懐に回帰し、仏門の継承を栄えさせ、衆生に広く利益する為、2015年に現在三宝に帰依し敬虔な信仰をもつ多数の仏弟子が、共に発起者となり、シンガポール一乗顕密仏教センターを設立しました。その後に、世界各地の大徳や仏教徒のご協力の元、オーストラリア、中国香港、インドネシア、日本、中国台湾にてそれぞれ一乗顕密仏教センターを設立しました。各センターは未来にはそれぞれ違う根性を持った衆生を利益する為に、仏陀による清浄な伝承の教法を全て継承し、保護することを発心しました。そして、仏教諸宗は無碍であり、顕密仏法は円融であり、清浄な伝承を具有する仏教各派に対し、仏弟子達はまず平等であり互いに敬い合うべきで、誹謗するべきではないと提唱しています。更に進んで自身の因縁により、修学し、護持し、各派の教法を弘揚し、最終的には一乗に回帰し、自心を悟りましょう。